食べるとなぜか
胃が痛い、しんどい…
食べ過ぎたとき、お腹が張って苦しくなったということは、誰しも一度は経験しているのではないでしょうか。こういった場合は通常、消化が進むにつれて不快感は解消されます。しかし、普段通りの量の食事をしただけなのに胃が痛い、しんどいといった場合には注意が必要です。中には、病気を原因してこれらの症状が現れていることがあります。
気になったときには、お早めに当院にご相談ください。
食後の胃痛・しんどさの
主な4つの原因
食後に胃が痛い、しんどいという場合には、以下のような原因が疑われます。
自律神経の乱れ
ストレス、不規則な生活リズムなどによって自律神経が乱れると、胃や腸の働きが悪くなってしまいます。胃では胃酸が過剰に分泌されたり、消化がうまくできないことなどによって、痛みやしんどさが引き起こされることがあります。
食生活
暴飲暴食、脂っこいものの摂り過ぎなどによって胃酸の分泌が過剰になることで胃粘膜が傷つけられ、胃の痛みやしんどさを感じることがあります。
ピロリ菌
ピロリ菌の出すさまざまな分解酵素が、胃の粘膜を傷つけ、胃痛などの症状を引き起こすことがあります。ピロリ菌感染は慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍の原因にもなります。慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍を発症して胃痛の他、胃もたれやげっぷ、食欲不振といった症状が重なることがあります。
血糖値スパイク(隠れ糖尿病)
食事によって、短時間のうちに血糖値が急上昇しその後急低下することを「血糖値スパイク」と呼び、胃の痛みなどの症状を引き起こす原因になります。
糖分の多いものを一度に大量に食べるなどして起こるものですが、隠れ糖尿病も疑われます。
食後の胃痛・しんどさの原因と
なる主な疾患
急性胃炎
暴飲暴食、ストレス、ウイルス感染、アレルギーなどによって起こる急性の胃炎です。キリキリとした胃の痛みを伴います。そのほか、胃がしんどい感じ、吐き気、下痢、場合によっては嘔吐などの症状を伴うことがあります。
慢性胃炎
ピロリ菌感染、慢性的なストレス、毎日のように繰り返される暴飲暴食などを原因として起こる胃炎です。
胃痛や胃のしんどさ、吐き気、胸やけ、げっぷ、膨満感などの症状を伴います。放置していると、胃潰瘍、萎縮性胃炎などに進行します。
胃がん
胃粘膜に生じるがんです。ある程度進行してから、胃の痛み、胸やけ、胃もたれ、吐き気、食欲不振、黒色便などが見られます。
早期の発見のためには、定期的な胃カメラ検査が必要です。
逆流性食道炎
胃酸が逆流することで食道粘膜が炎症を起こす病気です。
胸やけ、げっぷなどの症状を伴いますが、胃痛や胃のしんどさを伴うことがあります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
ピロリ菌感染の放置、痛み止めの使用などを主な原因として発症します。
食事中~食後にかけての胃の痛み、胃のしんどい感じ、貧血、吐き気、黒色便などの症状が見られます。
ピロリ菌感染
胃に棲みついたピロリ菌が出すさまざまな分解酵素が、胃の粘膜を傷つけ、胃痛などの症状を引き起こすことがあります。
当院では、ピロリ菌検査・除菌治療にも対応しております。
機能性ディスペプシア
ストレス、食生活の乱れを主な原因として発症し、胃痛、胃のしんどい感じ、膨満感、吐き気・嘔吐などの症状を伴います。
食事をすると胃が痛い・
しんどくなるときの検査
問診
いつ頃から、どのような症状が現れているのか、詳しくお伺いいたします。
また、既往歴、服用中のお薬などについてもお尋ねします。
血液検査
ウイルスや細菌の感染、炎症の有無などを調べるため、血液検査を行います。
エコー検査
腹部のエコー検査を行います。胃を含めた内臓の状態を調べることができます。
胃内視鏡検査
口または鼻から内視鏡を挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜を観察します。疑わしい病変があれば、組織を採取して病理組織検査を行うことも可能です。
また、ピロリ菌検査を行うこともできます。
いつものことと放っておかず
一度受診してみませんか?
どのような症状であっても、慣れてしまうと「多分大丈夫だろう」と楽な方へと考えてしまう心理が働きます。1日だけ食べ過ぎた・飲みすぎた・辛いものを摂りすぎたといったことで、すぐに治まる胃の症状であれば問題のない可能性が高いものの、症状が続く、繰り返される(一旦引くが、何度も再発する)といった場合には、胃を中心とした消化器の病気を疑う必要があります。胃カメラ検査が必要になった場合も、経鼻内視鏡や麻酔を使うなどして、患者様のご負担を軽減できるよう努めております。
日本消化器病学会の消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会の消化器内視鏡専門医である院長が丁寧に診療して参りますので、どうぞ安心してご相談ください。