大腸ポリープ切除

大腸ポリープとは

大腸ポリープとは大腸粘膜に生じる、いぼ状の隆起のことを「大腸ポリープ」といいます。そして大腸ポリープは、腫瘍性のものと非腫瘍性のものがあります。腫瘍性ポリープのうちの腺腫は、がん化して大腸がんになるおそれがあります。腺腫を経ずにがんとして発生するものもありますが、大腸がんの多くはこの腺腫ががん化したものです。そのため、このようながん化のおそれがある大腸ポリープは、ポリープの段階で切除することが望ましいと言えます。

当院では、大腸カメラ検査でがん化のおそれのある大腸ポリープが見つかった場合、その場で切除することが可能です。また、他医療機関での大腸カメラ検査で発見された大腸ポリープを、当院で切除することも可能です。

大腸ポリープの症状

大腸ポリープの症状大腸ポリープは、基本的に無症状です。そのため、がん化のおそれのあるポリープを切除しておくためには、症状の有無に関係なく定期的に大腸カメラ検査を受けることが大切になります。一方で稀に、血便、粘液便、腸閉塞といった症状を起こすことがあります。症状がある場合には、できるだけ早く当院にご相談ください。

大腸ポリープの原因は
お酒や食事?

大腸ポリープの原因はお酒や食事?大腸ポリープの主な原因は、遺伝子異常であると言われています。それ以外にも、年齢(50歳以上)、家族歴、肉類の摂り過ぎ、食べ過ぎ、飲み過ぎ、喫煙などの外的要因も、大腸ポリープのリスクになると考えられています。

当院では大腸ポリープの
日帰り手術が可能です

当院では大腸ポリープの日帰り手術が可能です当院では、内視鏡による日帰り手術を行っています。

大腸のポリープの多くは無症状であり、血便などで気づき受診されたりして診断されることがよくあります。しかし、ポリープのうちの一部はがん化することがあります。初期のがんは、見かけだけでは分かりにくいことも多く、そのため、ある程度以上の大きさのポリープが見つかれば、ポリープを切除して組織の検査をすることが望ましいと考えられます。ただし、ポリープをとるためにおなかを切ることはあまりしたくないというのが普通です。内視鏡を使えば(もちろんあまりに大きなものは内視鏡では不可能ですが)おなかを切らずにポリープ切除ができます。

当院では、最新・超高性能の大腸拡大内視鏡(オリンパス社製CF-HQ290ZL/I)と高周波焼灼電源装置(オリンパス社製ESG-100)を導入し、より安全な大腸ポリープ切除術を施行しております。これは術前から診断がついているものはもちろん、ご希望に応じて、大腸内視鏡の検査時に偶然ポリープが発見されたときにも施行しております。

手術の所要時間は数十分で、全身麻酔などの必要性はありません。(ご本人のご希望に応じて緊張を和らげる程度の軽いお薬を投薬させていただくことももちろん可能です。)
大腸ポリープ切除術はまったく痛みもなく、おなかを切ることもなく一日で帰宅することのできる手術です。

大腸ポリープの切除方法

大腸ポリープの切除方法には、いくつかの種類があります。ポリープの状態に合わせた方法を選択します。
いずれの場合も、内視鏡先端部から出す「スネア」という輪っか状の器具を使用します。

ポリペクトミー

比較的小さなポリープの場合に選択する切除方法です。 スネアをポリープに引っ掛け、締め付けながら高周波電流を流し、焼き切ります。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)

比較的大きなポリープ、がん化が疑われるポリープの場合に選択する切除方法です。ポリープの下に生理食塩水を注入し、ポリープをしっかりと持ち上げてから、スネアを引っ掛けます。
あとはポリペクトミーと同様、締め付けながら高周波電流を流し、焼き切ります。

実際のポリープ切除

切除される前の上行結腸ポリープの実際の画像です。切除される前の上行結腸ポリープの実際の画像です。

ポリープのNBIで撮った画像です。NBIを使用することで、より細かく鮮明に確認する事ができます。ポリープのNBIで撮った画像です。
NBIを使用することで、より細かく鮮明に確認する事ができます。

ポリープにスネアを引っ掛け、締め付けながら高周波電流を流し、切除します。切除後、このポリープは回収し、組織を調べるための検査を行います。ポリープにスネアを引っ掛け、締め付けながら高周波電流を流し、切除します。
切除後、このポリープは回収し、組織を調べるための検査を行います。

ポリープが切除された後の大腸の粘膜です。出血などはありませんが、万が一のために、切り取った部分に止血を行います。ポリープが切除された後の大腸の粘膜です。
出血などはありませんが、万が一のために、切り取った部分に止血を行います。

この写真で確認できる白い物体は、止血のためのクリップです。このクリップは粘膜の治癒後、数日してから自然に落ち、便の中に排泄されます。粘膜を傷つけるようなことはなく、非常に小さい作りになっていますのでご安心ください。この写真で確認できる白い物体は、止血のためのクリップです。
このクリップは粘膜の治癒後、数日してから自然に落ち、便の中に排泄されます。
粘膜を傷つけるようなことはなく、非常に小さい作りになっていますのでご安心ください。

ポリープを回収し、これで手術は完了です。ポリープを回収し、これで手術は完了です。

大腸ポリープ切除後の注意事項

  • 切除後はそのままご帰宅いただき、当日中はできるだけ安静にしてください。散歩程度の運動であれば翌日から再開できます。激しい運動の再開は、1週間後からとしてください。
  • 切除後、食事はできますが、当日は消化のよいものを食べてください。また刺激物は3日ほど避けてください。1週間は、飲酒をお控えください。
  • 当日と翌日はシャワーのみとしてください。翌々日からは湯船に浸かっていただいて構いませんが、当分のあいだは長風呂・熱すぎる風呂は避けましょう。
  • 1週間ほどは出血が続く可能性があります。トイレットペーパーに血液が付着する程度であれば問題ありませんが、出血が多量にある場合にはすぐに当院にご連絡ください。
  • 1週間ほどは、下腹部への圧力を避けるため、長時間の車の運転、長時間の電車移動をお控えください。
  • 飛行機への搭乗は、医師の許可があるまでお控えください。搭乗中の出血、遠方での出血は対応が遅れてしまう可能性が高くなります。

大腸ポリープ切除費用

※横スクロールで全体を表示します。

負担割合 支払額
径2cm未満のものを1個切除した場合
(手数料、判断料を含む)
3割負担の方 18,030円
1割負担の方 6,010円
径2cm以上のものを1個切除した場合
(手数料、判断料を含む)
3割負担の方 24,030円
1割負担の方 8,010円

※診察料、薬剤料は含まれていません。 ご不明点がございましたら、当院までお問い合わせください。

大腸ポリープは切除することで
将来の大腸がん予防になります

大腸ポリープは切除することで将来の大腸がん予防になります大腸がんには、大きく2通りの経過をたどって発生します。ポリープを経ずに初めからがんとして発生するものと、ポリープを経てがん化するものです。そして大腸がんのほとんどは、後者の経過をたどって発生します。そのため、定期的に大腸カメラ検査を受け、がん化の可能性があるポリープを切除しておくことは、将来の大腸がんの予防につながります。
症状がある方はもちろんですが、症状のない方も50歳を過ぎてからは1年に1度、大腸カメラ検査を受けることをおすすめします。

TEL 075-461-3386 WEB予約 WEB問診