泥のような便が出る・
続いている…
泥のような便が出る・続いているという場合、腸が正常に機能していないことが考えられます。腸を休めたり食生活を改善することで治まることもありますが、何らかの疾患を原因としているケースが少なくありません。
特に症状が何日も続くという場合には、お早めに当院にご相談ください。
軟便・泥状の便の原因とは?
食生活
食べ過ぎや飲み過ぎ、刺激物の摂り過ぎなどによって、軟便・泥状の便が出ることがあります。ただしこの場合は通常、食生活の改善とともに症状も治まります。
ストレス
強いストレス、慢性的なストレスによって、軟便・泥状の便が出ることがあります。
ウイルス・細菌の感染
カンピロバクター、ノロウイルス、サルモネラ、腸炎ビブリオなどのウイルス・細菌の感染によって、軟便・泥状の便が出ることがあります。
その他の腸の疾患
過敏性腸症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎、大腸がんなどの疾患の症状の一つとして、軟便・泥状の便が見られることがあります。
便の種類と性状
健康な便とそうでない便の違いを理解しておき、ご自身の健康管理に役立てましょう。
毎日でなくても結構ですので、ときどき、お手洗いの際に便の状態を確認してみてください。 問診で医師に便の状態を伝える際の参考にもなります。
健康な便
- 表面が滑らかでつるんとしている
- バナナ状、ソーセージ状
泥状・水様性
- 水分が多い
- 便が分離している、不定形
- 水様便の場合は固形物を含まない
うさぎの糞のようなコロコロ便
- 硬くコロコロしている
- 水分が不足している
- 色が濃い
太くて硬い便
- バナナ状、ソーセージ状であるがゴツゴツしている
- 色が濃い
- 排便時に肛門に痛みを伴うことも
硬くて断片的な便
- 千切れている、もしくは表面がひび割れている
- 色が濃い
- 排便時に肛門に痛みを伴うことも
軟便・泥状便を引き起こす疾患
ウイルス性胃腸炎
ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどへの感染を原因とする胃腸炎です。
腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状を伴います。
クローン病
炎症性腸疾患のうちの1つです。
口腔から肛門までの消化管のどこにでも起こり得る病気ですが、特に小腸・大腸が好発部位です。炎症・潰瘍を伴い、腹痛、下痢、血便、体重減少などの症状が見られます。
過敏性腸症候群
些細な身体的・精神的ストレスに身体が過剰に反応してしまい、下痢、便秘などの症状が現れます。症状が悪化し、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
潰瘍性大腸炎
炎症性腸疾患のうちの1つです。
大腸粘膜に炎症・潰瘍が生じ、下痢、血便、腹痛、発熱、貧血などの症状を伴います。クローン病とは異なり、発症部位は大腸に限られます。
大腸がん
食生活の欧米化、肥満、運動不足、喫煙、飲酒などをリスク要因として発症する大腸のがんです。
初期にはほとんどが無症状です。ある程度進行すると、血便、便秘と下痢の繰り返し、便が細い、残便感、腹痛・腹部の張り、貧血、体重減少などの症状が見られます。
その軟便・泥状便は
過敏性腸症候群(IBS)かも?
慢性的な下痢や便秘、あるいは腹痛などの症状が認められる場合には、過敏性腸症候群を疑う必要があります。
過敏性腸症候群は、はっきりとした原因が解明されていません。しかし、生活習慣の改善や薬物療法によって症状を軽減することが可能です。
当院では、過敏性腸症候群を含め大腸の病気を早期に発見できる大腸カメラ検査に対応しております。
軟便・泥状便の検査方法
軟便や泥状の便が続く場合には、それ以外の症状の有無、服用中のお薬、既往歴などをお伺いしたのち、必要に応じて大腸カメラ検査を行います。
当院では、わずかな粘膜の変性を強調するNBIを搭載した内視鏡で、病気の早期発見に努めております。
ご希望がございましたら、麻酔を使った苦痛の少ない大腸カメラ検査を行うことも可能です。
症状の慢性化・不安を
感じたら受診を
飲み過ぎ、冷たいものの摂り過ぎなど、明らかな原因が思い当たる一過性の下痢であれば、それほど心配する必要はありません。
注意が必要なのは、普通の食生活、普通の生活を送っているつもりなのに下痢などの症状が続くケースです。症状が気になってストレスが増大し、さらに症状が悪化してしまうということもあります。症状が続いているなと思ったとき、不安を感じたときには、お早めに当院にご相談ください。
日本消化器病学会の消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会の消化器内視鏡専門医である院長が丁寧に診療いたしますので、ご安心ください。